さてさて、今回はこの写真から・・・。
この可愛いビンの写真、何だと思いますか?まるで上の穴から顔を出して写真を撮る、日本の観光地によくある置物のようにも見えますが・・・(笑)。
実はこれ、ゴミ箱なんです。コスタリカの地方都市の市役所の前にあったものなのですが、3種類並んでいますね。ということは、ゴミの分別が行われているということなんですね!
と言っても、コスタリカの全土で厳密に行われているわけではないようです。首都のサンホセの街中では、これまでの中南米諸国と同様にゴミが散乱してますし、分別をしているようにも見えません。
でもこのコスタリカは、中南米諸国の中では非常に環境保護が進んでいる国なのです。多くの森林に囲まれ、たくさんの国立公園のあるコスタリカは、エコツーリズム発祥の国としても知られているのです。
ですから、環境保護について優れている点もあるのです。たとえばスーパーやコンビニエンスストアで使われるビニール袋は、生物分解性のものを使用しているのです。そのまま埋め立てても、すぐに土に返るんですね。これは本当に素晴らしい取り組みですよね。
ゴミの分別が行われているというのは良いことだと思うのですが、色々と難しい背景があるのも事実です。2枚目の写真はコスタリカのあるゴミ埋め立て地の写真なのですが、人の姿があるのが分かるでしょうか。
彼らはゴミの中から、まだ使えるものや再資源化できるものを探しているのです。つまりもしゴミの分別を完璧にしてしまったら、彼らの仕事を奪うことにもなるわけですね。するとどうなるか。彼らは仕事を求めて、都市部に流入するかもしれません。しかしそうそう仕事があるわけではないので、当然お金がなくなります。すると犯罪に走るかもしれませんし、大きなスラム街を形成することになってしまうかもしれません。
目の前の良いと思われることを実践することが、必ずしも絶対に正義ではないのかもしれませんよね。世界は面白い、しかし難しい・・・。考えさせられますね・・・。
ふじもん