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今日の1時間目は、こまつNPOセンターの久保さんをお招きして
環境教室の授業をしていただきました。

今日のテーマは「温暖化のメカニズムについて」

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今回も資料をご用意いただいて、お話してくださいました。

地球が一定の温度を保って温かいのは、地球に降り注ぐ太陽熱を
大気が適度に調節してくれているからです。
これが分厚くなることで地球がどんどん温まっていきますが、
その役割を一番担っているのが二酸化炭素

地球の平均気温は、1900年代まではほぼ一定でしたが
それ以降急激に上がってきました。
そのきっかけは産業が発展して、大量生産・大量消費・大量廃棄という
社会システムによる温暖化ガスの増大です。
その結果、地球の平均気温は昔に比べて0.7度上昇しました。
これだけの変化で、急激にヒマラヤの雪が溶け、ツバルという国の水没状態が生まれました。
今後100年で、地球の平均気温は1.4~6.8度上昇するという予測がされています。
それにより、生態系の適応不能、農業に打撃、食糧危機、
異常気象による自然災害の激増、感染症の拡大、
海面が最大で88㎝上昇、などの予測がされています。

2050年までに、世界中のCO2を約294億トンから110億トンまで
減らさなければいけないと定められています。

それを越えると、熱暴走が起きて人類には温暖化を食い止めることが
出来なくなる、と言われているそうです。

これは、日本など先進国が80~90%削減しなければ実現できない数字です。
京都議定書が採択されたとき、日本は1990年の排出量の-6%を掲げましたが
現在排出量は+5%になってしまいました。

エネルギーの使用や待機電力、輸送にかかるエネルギーを減らすことも、
温暖化ストップに効果があります。

毎日のことなので、遠く海外から輸入された季節外れのものを選ばず
地元で採れた旬のものを選ぶこと(地産地消)で大きな力になるのです。

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また、久保先生はご自身が実際環境先進国ドイツで経験した話を
披露してくださいました。
日本では日々慌ただしく過ぎていますが、ドイツでは時間をゆったり静かに過ごすのが
ふつうのライフスタイ
ルとなっているそうです。
カフェに行った時、日本人のグループはたくさんのメニューを注文して
15分から20分ほどで慌ただしく食事を済ませたそうですが、
ドイツの人たちは2品ほどの料理を1時間半から2時間かけてゆっくりと、
時間をかけて食事をとっていたそうです。
そういう日常の過ごし方の中にも、エネルギーの使う量に差が出てくるのでしょう。
そういう価値観を見直してみるのも無理なく温暖化を防止する
方法のひとつかもしれません。

(菅原)