こんにちは、スタッフのゆーきです。

去る9月5日(土)、机カフェにて寺山アフリカ財団さん主催の「アフリカトーク&ライブイベント」が開催されました。

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第1部は、ケニア最大のスラム「キベラ」でマゴソスクールという学校の
運営を行っている早川千晶さんによる、活動の内容とキベラの現状に関するお話でした。

マゴソスクールは、キベラで暮らしているリリアン・ワガラさんが
20名の孤児や浮浪児を自分の長屋に集めて寺子屋を開いたのが始まりです。
自分自身も孤児だったリリアンさんが同じような身の上の子供たちの為に何ができるかを考えるなかで、
学校を作りたいという思いが芽生えていました。

友人の早川さんによる応援もあり、今では600名を超える大家族になりました。
マゴソスクールは孤児や浮浪児、虐待を受けた子供たちの救済の場としてキベラを支えています。

キベラでの暮らしは貧しいものですが、ここで暮らす人たちは明るくたくましく
生きることについて前向きな人ばかりです。
恵まれた環境に身を置きつつも人生に疑問を抱き、国民総鬱とも言われる日本とはある意味で
対照的な世界に触れることで、新しい気付きがあるかもしれません。

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イベント第2部では、大西匡哉さんによるケニア・ドゥルマ民族の伝統的な太鼓
「ンゴマ」のライブがありました。

ンゴマは精霊との交信に使う神聖な楽器であり、許可なしには演奏を行えません。
大西さんは現地で何年もの間長老に師事し、ようやく許可を得ることができたそうです。

ところで、大西さんはこんな体験もされています。

ある時路上で人がいきなり倒れてしまいますが、その人には特に外傷もなく
医師が診ても原因がわかりません。
そこでンゴマを演奏して精霊と交信し、アドバイスを得ることになりました。
一昼夜にわたる演奏ののち、とうとう精霊との交信に及びました。
この人は借金を重ねて出稼ぎに来ており、その心労で倒れてしまったということでした。

このエピソードからも分かるように、ドゥルマの人たちの間には「目に見えない世界」が浸透しています。
先進国では科学が発展したがゆえに、そのような部分を軽く見ている、
あるいは存在しないものとしている所もあると思います。
しかし、その部分にこそ人と人のつながり、情の深さというものがあるのではないでしょうか。

今回のイベントは、迷いながら生きている方にはぜひ聞いてみてほしい内容だったと思います。

翌日の北國新聞にも掲載されました!
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