こんにちは。

私の地元では数少ない…というか、ほぼ皆無な「おもしろ実験教室」を開講しているかず先生です。

そんな教室に通う生徒から、質問を受けました。

驚くなかれ。小学1年生の女の子の質問です。

※STAP細胞については、現在問題が上がっておりますが、
この小1の女の子の凄さは変わりませんので、そのまま掲載させていただきます。

■Q1.「こども新聞を読んでいるんですけど、STAP細胞を作るとき、なんでマウス(ねずみ)を使うんですか?」

どんな風に答えたかを書く前に、皆さんに解説しておくと(笑)…

ようは「万能細胞」の話です。

例えば肝臓が悪くなって、交換しなければならなくなったとします。

現在は移植しかありません。

しかし、他人の臓器を移植すると、異物と認識してしまい、破壊しようとします。

これがいわゆる「拒絶反応」です。

でも、もしも自分の細胞で新しい肝臓を作ることができれば、拒絶反応無しに移植が可能となります。

今あなたの体にある普通の細胞のほとんどは、すでに「分化(ぶんか)」が起こっています。

全ての細胞は1つの受精卵に始まったのですが、肝臓なら肝臓として機能する細胞、心臓なら心臓として機能する細胞へと変化していきます。これを分化といいます。

例えば、分化が起こった皮膚細胞から肝臓を作ることはできませんので、受精卵のような分化していない状態(未分化)に戻してあげる必要があります。

この細胞が「万能細胞」。つまり、これからどんな細胞へも変化させられる細胞です。

ES細胞・iPS細胞・STAP細胞。どれもアプローチが違えど、万能細胞です。

 

(*´Д`)ハァハァ 前置きが長かった・・・。

 

で、最近話題になった、小保方(おぼかた)晴子さんが開発したSTAP細胞の記事が載っていて、マウスを使った実験方法の説明が載っていた様子。

もちろん、マウスでなくても良いのですが、人間は哺乳類ですので、哺乳類で成功すれば、人間でも成功する可能性が高くなる訳です。

倫理的に人間でテストできないこと、実験動物としてマウスが販売されていること(由々しきことではありますが)から、マウスでの実験となっているのです。

 

■Q2.「ES細胞とiPS細胞とSTAP細胞って何が違うんですか?」

前述のように、どれも万能細胞です。

しかし、作り方のアプローチが違います。

ES細胞を作るには、受精卵が必要です。命の基ですから、倫理的にも数量的にも問題がありました。

iPS細胞は山中伸弥さんがノーベル賞を取ったものですね。これは、分化後の細胞に特定の4つの遺伝子を入れることで、万能細胞へと変化させる方法で、ES細胞の弱点を補うことができたものです。ですが、高い技術が必要で、時間もお金もかかります。

STAP細胞は、もっと簡単に万能細胞を生み出す方法です。なんと、弱酸性の液に細胞を漬けるだけ。

技術が進歩したというか、簡単な方法が分かってきたというか、そんな話なのです。

 

この小学1年生の女の子、小保方さんみたいになりたいそうです。(現在は問題が上がっていますが)

彼女の質問にはいつも驚かされます。絶対になれると思います。。。

 

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