さて、この写真を見て下さい。思い切り日本語で案内が出てますよね。
これはボリビアのサンタクルス市郊外にある、日本人の移住区の入口なんです。日本ではあまり知られていませんが、サンタクルス周辺には、「サン・ファン」と「コロニア・オキナワ」という、2つの日本人移住区があるのです。
この2つの移住区は、少し異なった背景があります。「サン・ファン」移住区は、戦後の日本の政策として移住を斡旋され、長崎県をはじめ九州を中心に日本各地から移住者が集まりました。
しかし「コロニア・オキナワ」は、その名の通り沖縄県民のみの移住区なんです。これは、太平洋戦争の地上戦で荒廃した沖縄県民の働き口を作りだそうと、当時沖縄を支配下に置いていたアメリカ政府の斡旋によって、移住が行われたのです。
「サン・ファン」は1955年7月に16家族88名が入植したのを皮切りに、1992年6月まで53次にわたって移民の入植が続き、現在は230世帯以上、約800名の日系人と、それを上回るボリビア人が暮らしています。
「コロニア・オキナワ」は移住当初は原因不明の風土病にも苦しめられ、何度かの移転を重ねたあと、現在の場所に落ち着きました。移住区は1〜3区の3つに分かれており、それぞれが発展をしています。
ボリビアというと日本ではあまり馴染みのない国かもしれませんが、このように日系人が多く暮らしているんですね。それぞれの移住区には日本語学校もあり、日本語や日本の伝統文化の継承も努力されています。
サンタクルスからはやや遠いので、個人で行くのは少し大変なのですが、もしボリビアに行く機会がありましたら、ぜひこの2つの移住区を思い出して下さい!そしてもしお時間のある人がいたら、ぜひ足を運んでみて下さい!
移住を経験した、いわゆる1世の方がまだたくさん御存命なので、面白い話がたくさん聞けると思いますよ!
ふじもん