今日は久しぶりの環境教室が開かれました。

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今回も、環境教室講師にこまつNPOセンターの
久保先生にお越しいただきました。

今日のテーマは「水不足」について。
日本は海に囲まれ、また、地球上は7割が海という環境ですが、
人が実際に利用できる水の量は全体の0.01%。
それでも十分に暮らしていけるだけの水はあるはずなのですが、
今現在世界中で深刻な水不足が進行しています。

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ロシアのカスピ海の東に位置するアラル海。
ここはかつて琵琶湖の100倍の大きさで、世界4位の淡水湖でした。
魚を取って生計を立て、遊牧民たちが暮らしています。
それが周辺に住む人たちの生活環境の変化に伴い、

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湖の大きさは年々減少。

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ついには90%が消失してしまいました。
この湖の南側には豊かな水を運んでくれる山脈があり、
大きな川が2本アラル海に流れてきていますが
その周辺で広大な綿花畑が広がり、そこに水が使われていっています。

このような人類の無理な営みが、世界の水不足の縮図として
紹介されました。

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また、関節水(仮想水)についても触れました。
関節水とは、直接飲んだり体を洗ったりする以外に使われる
間接的な水のことで、主に鉄などを作る工業用水や
穀物を作る農業用水として大量に消費されます。
そのようにして世界中で作られた作物や商品を
日本では大量に輸入しているわけですから、
当然水も大量に世界中から輸入していることになります。
そして水不足に悩まされる地域が出てきます。
いただいた資料によると、日本人一人あたりが
1日に使う水の量は3トン。
アメリカ人一人あたりで6トン。
アフリカの貧困国の人で10リットルから100リットル。
これらの格差も、一人1日1トンまで抑えられれば、
250億人が生きられる量なのだそうです。

そこで、私たちにできることというしめくくりの話になり、
水の使用をやめる、減らす、再利用する、輸入食料品をできるだけ減らして
地産地消を心掛ける、それだけでも随分と違ってきますよ、と教えていただいて、
今日の授業が終了しました。