お疲れ様です!ふじもん@イランのテヘランに戻って参りました〜!
え〜と、どうしてまた首都のテヘランに戻ってきたかと言いますと、実は次に入国するウズベキスタンとトルクメニスタンのビザの取得を待っているんですね・・・。この2つの国に入るのはちょっと大変で、けっこう長い時間ビザ待ちをしなければならないんです。
ということで再びテヘランでございますが、今回はイランのちょっと変わった宗教のご紹介をしたいと思います。
皆さんは「ゾロアスター教」という宗教をご存知でしょうか?ゾロアスター教は感じで書くと「拝火教」となるのですが、その字の通り火を崇める宗教なんです。そして火だけでなく、水と大地も同時に神聖視しているんですね。
ゾロアスター教はイラン人固有の宗教で、紀元前15〜紀元前6世紀(諸説ある)のある時期に生きた、ゾロアスターによって始められたとされています。ここでその教義について詳しく述べると大変な量になってしまうので出来ませんが、今回は1つ、ゾロアスター教の「人の葬り方」について紹介したいと思います。
それが今回の写真なんですね。火・水・大地を神聖視するゾロアスター教では、人を大地に葬ることを禁止しています。そこで生まれたのが、風葬や鳥葬という独特の習慣なんです。今回の写真にある大きな筒のような塔は「沈黙の塔」と呼ばれ、かつてはゾロアスター教徒が鳥葬に使用していた場所なんですね。
では鳥葬とはどのようなものかと言うと、簡単に言えば遺体を鳥に食べさせることによって天に召させるというものなんです。日本人にはちょっと考えづらい発想ですが、そうすることで火や大地を汚すことなく、人の魂を鳥によって天高く運ぶことができると考えたんですね。今回の写真の「沈黙の塔」の中で、実際にそれが行われていたということなんです。
しかし現在は様々な理由から、彼らも土葬を余儀なくされているそうです。ゾロアスター教徒は現在イラン国内に2万5千人、インドやパキスタンに8万5千人ほど生活していると言われています。
人類の生活とは切っても切れない宗教、世の中には色々な宗教があるんですよね。日本人は宗教的な信心は薄いとされていますが、ぜひ色々な宗教に興味を持っていただけたらと思います。奥が深くて面白いですよ〜!
ふじもん