お疲れ様です!ふじもん@セルビアの首都ベオグラードでございます!
 
ここ数日、僕が歩いてきているバルカン半島。この半島はかつて「ヨーロッパの火薬庫」などと呼ばれていました。その地理的特性や多民族・多宗教の存在などによって、常に争いのきっかけが起こってきた場所でもあるんですね。
 
しかしその「ヨーロッパの火薬庫」という言い方は、何も歴史の教科書に出てくる昔話ではありません。現在においても、この地域はまさに「火薬庫」なんですよね・・・。
 
セルビア南部にあるコソボ自治州。このコソボが国家としての独立を求めたため内戦が勃発(コソボ紛争)したのですが、その時NATO(北大西洋条約機構)軍がベオグラードなどに空爆をしたのです。1999年のことでした。
 
今回のこの写真は、なんとその時の空爆の痕なんです。これはベオグラードの街中の写真ですが、このような崩壊しかけているビルが普通に街中に今でも残っているのです。凄まじいですよね・・・。
 
実はこの「コソボ紛争」によって2008年、セルビア南部のコソボ自治州は独立を宣言したのですが、実はまだ全ての国家がこのコソボを国家として承認したわけではないのです。もちろんセルビアはコソボを国家として認めるはずはありませんし、非常に微妙で不安定な状態が続いています。
 
つまりこのバルカン半島は、まだまだ「火薬庫」のままなんですよね。最近ではウクライナへのロシアの軍事介入も発生してしまい、ますます東欧地域の安定が懸念されています・・・。
 
どうしてみんな仲良く出来ないのかなぁ・・・と、単純に思ってしまいますが、世界の問題は本当に根深いですね。少しでも平和になるといいのですが・・・。
 
ふじもん